保菌検査

万一の食品事故を防ぐために、万全の保菌検査体制で臨みます。

食品取扱者および調理・加工従業者には、病原微生物による感染・汚染を未然に防止するため、食品衛生法で検便検査が義務付けられています。ひとたび食中毒事故が発生した場合、業務停止など大きな損失を被るばかりでなく、社会的信頼が失われ、そのダメージは計り知れないものがあります。長年臨床検査で培った技術力をベースにした保菌検査のトータルシステムと日本最大級の専門施設が食中毒事故を未然に防ぎます。

保菌(検便)検査の実施目的

・大量調理施設における検便検査(食品衛生法義務規定)
・食品取扱事業者における検便検査(食品衛生法義務的規定)
・貯水槽清掃業および浄水場等の従業者における検便検査

赤痢などの経口伝染病の保菌者・サルモネラ保菌者・腸管出血性大腸菌保菌者をいち早く発見し、他の人への感染や食中毒事故を予防することにあります。 食中毒菌を保菌していること(健康保菌者)とは知らずに食品を扱ったり、調理作業を行うことは、食中毒事故を起こす原因となります。

保菌検査トータルシステム

保菌検査システムを確立し、迅速かつ高精度なデータの提供を両立

保菌検査の専門施設である保菌検査センターでは、検体をバーコードラベルで管理し、検査の依頼⼊力から結果報告まで一貫管理しています。検査では、採便管用P C R 前処理装置、リアルタイムPCR 装置や自動検便塗布装置を備え、自動化、システム化により2 万検体以上/日の大量処理と高精度のデータ提供の両立を可能にしました。検査エリアは⼗分な広さのワンフロア化により、動線の良い作業スペースを確保、効率的な検査の流れを構築しました。

採便管用PCR前処理装置

保菌検査センターでは、検体分離培養前に遺伝子レベルで病原微生物を検出するため、前準備として採便管用PCR 前処理装置で、50検体を集約します。

採便管用PCR前処理装置

リアルタイムPCR装置

病原微生物やノロウイルスなどを遺伝子レベルで早期に検出するため、リアルタイムPCR 装置を採用。遺伝子検査が陰性の場合は、迅速な結果報告が可能となります。

リアルタイムPCR装置

自動検便塗布装置

遺伝子検査で対象の病原微生物が陽性となった検体は、採便管を自動検便塗布装置にかけて培地に塗布し、精度の良い画線を実現。病原微生物を確実に分離します。

自動検便塗布装置

微生物分類同定分析装置
(MALDI-TOF質量分析)

自動検便塗布装置で分離された微生物は、微生物分類同定分析装置で同定します。その後、必要に応じて⾎清型別を行い菌名を確定します。

微生物分類同定分析装置(MALDI-TOF質量分析)

保菌(検便)検査のご依頼について

当社は、臨床検査で長年培ってきた技術をもとに、保菌システムを確立いたしました。精度の高い保菌検査をお勧め致します。 常に、たゆまぬ発展を目指し、お客様へのお役に立てるソリューションの提供に努めております。 当社までお運びいただければ、現場見学とあわせて保菌検査の流れについてご提供させていただけます。 くわしくは、お近くの事業所窓口まで、ご連絡願います。

保菌(検便)検査についてのQ&A

Q. 健康保菌者とは

食中毒菌が体内にあっても、発症も自覚症状もなく日頃の健康な状態と変わらない人を「健康保菌者」といいます。 「健康保菌者」は、毎日の排便とともに病原菌も排泄しているので、十分な注意が必要です。

Q. 嘔吐、吐き気、腹痛、下痢など食中毒の症状がある時は

特に食品を扱っている方は、我慢をして業務にはいらないこと。早めに医師の診断を受けてください。 症状が軽い場合でも直接食品に触れる業務は避け、排便後は、よく手を洗いましょう。

Q. 病原菌の保菌者と判定されたら

産業医または専門の医療機関に受診し、指導を受けてください。 保菌者は再度保菌検査を行い、病原菌が検出されなくなるまで、直接食品に触れる業務に従事してはいけません。
排便後は、よく手を洗いましょう。

Q. 食中毒の三原則とは

① 清潔 : 菌をつけない
② 迅速・冷却 : 菌を増やさない
③ 加熱 : 菌をやっつける (殺菌)

Q. 日常の注意点は

食器類は良く洗い、調理器具は熱湯消毒するなど十分気をつけ、調理では、よく火を通し、生ものは鮮度を確かめるなどの心がけが大切です。
家族の中で食中毒の症状が出ている場合は、特に手洗いを十分に行い、自分の健康状態のチェックを必ず行いましょう。

Q. 保菌検査と検便検査の違いは

保菌検査と検便検査は同じ内容です。
同じ地域でも保菌と呼ぶ場合もあれば、検便と呼ぶ場合もあります。

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